基本的な方針
 第一に、ある症状に対して薬物療法という生物学的治療と精神療法という非生物学的治療の両方が有効であるという奥の深さが、私が精神科医を志す理由のひとつでしたし、それは現在の日常臨床でも常に心がけるべきことであると考えています。これからの研究体制の中でも両者をバランス良く共存させていきたいと思います。
 第二に、全国を見渡すと、近年臨床の精神科学教室においてもほとんど臨床経験が無く、実験室での基礎研究を主な業績とする講座担当者が生まれているとも聞きます。臨床家には臨床の中で行うべき研究がまだまだたくさん残されていますし、施設や研究費の面で私立大学が公的な大学や施設に劣るのはある程度やむをえないことです。そこで臨床の教室として臨床が視野からはずれない範囲の研究を進めたいと考えています。
 第三として、1999年に宮岡が着任して以来、上記のような方針と卒前、および研修医、専門医教育を考えて、スタッフは精神科臨床における重要な領域を網羅するような各方面の専門家に加わってもらえるように努めました。それぞれの領域において、このスタッフに質問すれば最前線の知識が得られるような環境がほぼ整ったと考えています(文責:宮岡)。

研究グループと研究会スケジュール

研究内容 リーダー 研究会開催日
老年精神医学 宮岡等/高橋恵/大石智 第3月曜日
リエゾン精神医学・心身医学 宮岡等 随時
てんかん・精神生理 齋藤正範 随時
臨床精神病理 宮岡等/齋藤正範 隔週木曜日
児童精神医学 井上勝夫/生地新 第3火曜日
産業精神医学 田中克俊/鎌田直樹 第4月曜日
サイコオンコロジー 吉田芳子/岩満優美 随時
アルコール関連/動機づけ面接 澤山透 第2月曜日
神経化学 飯田諭宜 随時
電気けいれん療法 宮岡等/澤山恵波 随時
精神科地域連携 宮岡等/大石智/廣岡孝陽 随時

研究会のご紹介

認知症研究会

 
認知症研究会では毎月第3月曜日18時40分から、鑑別診断や援助の標準化を目的に事例検討を中心とした研究会を開催しています。ベテランから若手まで意見交換を重ねながら勉強する場になっています。認知症鑑別外来のケースだけでなく、外来・病棟で診断・治療に悩んでいるケースの検討も随時受け付けています。対人援助専門職の方(医師、看護師、保健師、ソーシャルワーカー、心理士、ケアマネージャー、ヘルパーなど)であれば、北里大学以外の方でもご参加いただけます。ご興味のある方はk-psy@kitasato-u.ac.jpまでご連絡ください(文責:大石)。
場所:北里大学東病院精神神経科作業療法室
曜日・時間:第3月曜日18:40〜
2017年度日程:4月17日、5月15日、6月19日、8月21日、10月16日、11月20日、12月18日、1月15日、2月19日、3月19日

産業精神医学研究会

 
大学院医療系研究科の田中克俊先生を中心に、第4月曜日の19時から産業精神医学研究会を開催しています。ケースカンファレンスを中心に、産業精神医学の現場での課題を出し合いながら、いつも活発に議論を行っています。教室内の連絡担当は鎌田直樹先生です。

北里動機づけ面接研究会

 
動機づけ面接とは、クライアントに対して共感的であると同時に、面接者が意識的に特定の変化の方向(健康、回復、成長など)を目指して面接を行う対人援助のためのカウンセリング手法です。
本研究会では、講義とエクササイズを交えながら、初学者でも、動機づけ面接を理解し、スキルアップできることを目的に、毎回テーマを決めて、下記の日程で開催しております。対人援助専門職の方(医師、看護師、保健師、ソーシャルワーカー、心理士など)であれば、北里大学以外の方でもご参加出来ます。ご興味のある方は、k-psy@kitasato-u.ac.jpまでご連絡ください(文責:澤山)。
【北里動機づけ面接研究会】
日時:毎月第2月曜日18時30分~20時00分
場所:北里大学東病院精神科作業療法室
講師:澤山 透(北里大学医学部精神科学)
参加費:無料

大人の発達障害研究会

 
第1月曜日の18時から大人の発達障害研究会を開催しています。ケースカンファレンスを中心に、いつも活発に議論を行っています。教室内の連絡担当は宮地伸吾先生です。

厚生労働行政推進調査事業費補助金(障害者政策総合研究事業)
「精神科医療提供体制の機能強化を推進する政策研究」班
「身体疾患を合併する精神障害者に対する医療提供体制構築に関する研究」からの報告です
 平成28年度は自殺未遂者対応に焦点化し、より良い医療提供体制が構築されることを目的に活動されました。好事例とされている取り組みについて関係者からのヒアリングを実施し、自殺未遂を含む身体疾患を合併する精神障害者に対する医療提供体制を構築するために必要な要素を整理し検討しました。この取り組みの中で、自殺未遂対応という点で、都道府県・政令市の自治体担当者が各地で取り組む上で参照できるツールを開発しました。
ツールは都道府県・政令市の自治体担当者の皆様が事業を開始されるにあたってご留意いただきたい事項、好事例とされている地域の特性、取り組みの要素、総合病院の取り組み、診療所の取り組みで構成されています。
自治体担当者の皆様が事業を開始される中で、ご参照いただき、お役立ていただけましたら幸いです。
LinkIcon都道府県自治体担当者向け参照ツール